チェロとお昼寝

趣味のチェロとか とにかくもろもろ。アラ還主婦のつぶやき

アルバイトは辛かった(笑)

演奏会のお手伝いに行ってまいりました。

演奏会を開くとき、個人でもグループでもオーケストラでも、お手伝いをお願いします。

受付、お客様にプログラムを配る、お祝いの花束や贈り物の受け取り、お客様の誘導、チケットやチケット代の管理、それに伴うロビーの設定、細かいことですが、結構色々な仕事があります。

演奏者は、当日は演奏に集中したいので、演奏に関係ない部外者に仕事を頼みます。

演奏者の家族とか、昔一緒に演奏した人とか、グループ同志でお互い助け合おうと、人手をだすこともあります。

ところが。。

この人たち(スタッフと言っています)を探すのが結構大変。

休日の朝から夕方まで拘束されますので、なかなかやってくれる人がいない。

しかも、昔は「ボランティア」と、交通費もお昼代も出さず。しかも、休日1日朝から夕方までの拘束が当たり前でしたから。。

そんなことに時間をさいてくださる方なんて、本当に少なくて。

係の人はスタッフを見つけるのに四苦八苦していました。

そりゃそうです。

災害など、気の毒な方々へのボランティアなら、

自腹でボランティアは充分あり得ますが、

演奏会、特にアマチュアは、趣味の世界です。

そのお手伝いにボランティアでやって!というのは、ありえんだろ!と、思っていたら。

 

苦労の末。学んだのか。

お昼は出します!に変化しました。

でも、交通費は出しません!と。。。

 

それでも集まらず、(笑)

結局バイト料金(5000円、お昼あり、交通費なし)を出すようになって、やっと集まるようになったようです。

 

 

先日はオーケストラの演奏会のお手伝い。

朝10時に集合。終わるのは4時半くらいです。

今回は無料、チケット無しの演奏会なので、お金の管理もないし、チケットもぎりもない。

お客様を誘導して、終わったらまた誘導して終われば良いのね。

と、軽く考えていたのですが。

この、「無料」

もの凄い効果らしいのです。

満員を超えるかも。。と当日説明があり。。

 

マチュアの演奏会は500円から1000円のチケット代です。

そういう時は大概スキスキ。

天気が悪かったりすると、悲しくなるほどスキスキで。

集客力があるオーケストラもあって、見事に満員にするオーケストラもありますけど。

大概はスキスキです。

しかし、無料になると、様変わり。

どこで聞いたんだろう?と思うほど人が集まってきます。

一昔前は、立ち見を出して、いらした方全員入れていましたが、今は立ち見禁止です。

消防法とかで、椅子に座れる分だけしか会場に入れません。

で、入らなかったら、

ロビーで小さな画面のテレビ見て、聴いていただく。

最悪です(笑)

 

今回もその可能性が高いと。。

開場前から、物凄い(100人超えてた)行列で。

席は550

開場(開演45分前)してからもどんどんお客様が入っていらして。

あっと言う間に満席!

もう席ありません!

ロビーでご覧いただくことになります!

と、叫んでも、何故かお客様は入ってくる。

私なら、帰りますが(笑)

 

ロビーの方も、どんどん増えて。

中には杖をついているかた、小さな子ども連れ。

2時間近いコンサート、ロビーで立ってみるのは無理でしょ。

と思うのだけど、皆見る気満々。

 

こちらも、立ったままはあまりに酷いと。

会場にある色々なところから、椅子をもってきました。

同じ階の椅子ならそれほど大変ではないのですが、上の階にある椅子を下ろすのは、階段で歩いて下ろすので大変で。。

なんでこんなに?と思うほど往復し。。

ロビーには、60人くらい?

 

殆どの方が座れるようになり、小さい画面、小さなスピーカーは60人の観客には使えないということもわかり、会場のドアを開けて、そこから漏れ聞こえる音を聴いて頂くことに。

 

まあ、音はそれなりに聞こえます。

不満ですが。。(笑)

 

やっと収まったと、スタッフも座ったのですが。

ここで。。気がついたこと。

もしも、地震が起きたら。。

ホールの天井は落ちてきます。

舞台の上の壁も簡単に倒れてくる。

ホールの550人の観客と、出演者がロビーにどっと押し寄せてきたら。

 

そして、ロビーに60人もの人がいたら。。

 

観客も若い人たちなら良いんですけどね。

小さい子ども連れとか、お年寄りが多い。 

逃げるのに手間取ります!

 

考えただけで怖い😱

 

お願い!何も起こらないで!

と1人祈りました。

 

5000円のバイトも。

頂けるのは、嬉しいですが。

結構大変。

疲れ果て、ドキドキした1日でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

アクシデントが起こったら「次の予定」を諦める

チェロが突然、壊れた

テールピースという、楽器の下の方にあって、弦を引っ張っているところ。

木(柘植、黒檀、ローズウッドなど)でできていたり、樹脂(プラスチック)で出来ていたり、色々な種類がある。

結構、音に影響するとかで、色々替える人もいるのだけど。お金もかかるし、手間もかかる。

ややこしいのは、どの材料で作ったものが良い音が出るか、全く不明なこと。

楽器によって合う合わないがあるらしく、

高いものが良いという訳ではなく、安い(樹脂製)のものの方が良いこともあり。

加えて、取り付けてみないと良いかどうかがわからなくて、取り付けも素人が出来る技ではないので

こっちがダメだらあっち!なんて簡単に言える話ではないので、運に任せる 話らしいのです。

私のチェロは購入当初から黒檀で出来たものがついていたのですけど。

それが5年ほどで、突然欠けた。。

前の楽器は30年ほど使ったが、一度も欠けることは無かった。

「たまに欠けることがあるらしい」と話には聞いていたけど、まさか自分がそんな目にあうとは。

 

何が困るって。。

弦がつけられないので全くひけません!

弦をつけられない状態は楽器にとってもよくない状態。早くもとにもどさなくては‼️

焦りながら、楽器屋さんに電話。

「あー。今物凄く混み合ってるんですよ」と、楽器屋さん済まなそうにおっしゃるんです。

4月だからか?楽器の調整したくなる時期なのか?

それとも壊れやすい時期?

そこの楽器屋さんは、アマチュアにでも親切に対応してくれるので(アマチュアと見ると相手にしない楽器屋さんが多い)客がわんさか来るんですよね。

いつもなら、調整なので「あー、じゃあ空いてきた頃にお願いします!」と、言いますけど。

今回はダメです。壊れて弾けないのでそんなに大人しく引き下がれません!

「とにかく持っていくから、楽器置かせてください。時間が空いたらすぐとりかかれるように」と、懇願して。。

次の日の昼頃もって行くことになりました。

 

電話を切って気がついたのですが。

車がない!

夫がスキーで乗って行ってしまったのです。

 

明後日になれば車も戻ってくるのですが。

もう心は「修理」に向かっていて。

「明後日」という選択肢はありません!

 

そこで気が付いたこと、もう一つ。

明日は昼過ぎから「水泳教室」だった😰

こういうときは、重要度を考えて、スッパリと予定をキャンセルする。

それが自律神経を穏やかに保てる秘訣だと。。

愛読書には書いてありました。

 

 

緊急の用事というのは、忙しいときこそ入ってくるものです。

さて、その際に最初にやるべきことは何か。

それは、間違いなく「次の予定を諦める」ことです。

 

自分の体の状態を整え、100%の力を発揮するためにも、スッパリと次の予定を諦める。

緊急時に求められる意識です。

まさに、今、その時なんですけどね。

「キャンセルは嫌」

水泳も今、教え方の上手なコーチになって、ノリノリなんです。振替も無いし、本当に休むのは嫌。

ついでに、来週は姑のお世話に出かけるので、休まなくてはいけないので。今週は絶対に出席したい。

 

結局、どっちもやることに決めました。

背中にチェロ を背負い、肩には水泳用のリュック(結構大きい)を背負い。。

とても還暦直前のおばさんがやる行いとは思えませんが。

もう、やるから(笑)

しかし、

マンションを出ると、なんと、雨。。。

さっきまで晴れてたのに。。。

 

チェロに水泳リュック、そして傘。。

もう、後には引けない。。

黙々と駅まで(15分)歩いて、電車に乗り。

はぁ。。と座り込んだところで、知らないおばさまから声をかけられる。

「それってチェロですか?」

おばさまはクラシックが大好きで、N響の会員を50年近く続けていらっしゃるとかで。。

「私も楽器をやれば良かったといつも思うんです」

と、嬉しそうに私のチェロを見ておっしゃる。

重くて、凄く疲れていたのだけど、そんな風に声をかけられたら、丁寧にお返事しなくてはと、頑張ってお相手し。。。

楽器屋さんに到着したときは、ヘトヘト。。

楽器屋さん、開口一番に

「山でも登るんですかぁ??」

と不思議そうに、質問されました。

チェロ の修理に来たはずなのに、なんで大きなリュック背負ってるんだ!大事な楽器運搬してるんだから、もっとスマートに来いよ!って感じでした(笑)

 

楽器を預けて、軽くなって水泳に。

そして買い物をして、チェロ の先生のお家に。

修理が長くかかることを心配された先生がチェロを貸してくださると。。。

ありがたい。。

ただし、「3万円」のチェロだそうで。。

多分、それより安いチェロってないんじゃないかという、安いチェロです。

先生が弾かれても、「あー、安いチェロだなぁ」とわかるほど。(かなりボロボロのチェロでも上手な方が弾くと物凄く良い音になるんですが、この3万円チェロはそれも不可能なほどの凄いチェロ)

でも、ちゃんと音程は出るし、使えます。

 

ありがたく受け取って、帰宅。。

先生の家から、自宅まで、距離的には500メートルくらいなのですが、結構高い山を登って下らなければいけない。。

チェロとリュック背負って、本当に山登り(笑)

ヒーヒー言いながら、帰宅。

物凄い長旅をした思いでした。

 

予定を、全てこなして、やーよかった、良かったと満足なんですけど。。

2日たった今もなんか疲れが残ってます。

やっぱり、急な予定が入ったときは、もとある予定はキャンセルする。

方が、良いんだなぁ。

と、つくづく思った還暦間近のワタシです。

 

 

 

 

介護パジャマ

今母がお世話になっている老人病院。

朝起きるとパジャマから日常服に着替えている。

衣類の持ち込みは、許可されていない。(どうしても着たい!というものは許可するけど、洗濯も管理も自分でしてね。と、誓約書まで書かされるのできっと誰も持ち込まない時思う(笑))

病院の服なら、無くなろうと、ほつれようと、汚れようと大きな問題にならないけど、個人の服だと色々問題が起こるので。というのが病院の説明だった。

そこまで徹底しているおかげで、皆さん一人一人違う服で、こざっぱりとした服装で、しかも明るい色を着ていらっしゃるので見ていて気持ちが良い。

希望があればアクセサリーも貸してくださるようで、この前のコンサートでは、首も固定しないと座れないおばあさんが、イヤリングをして、カチューシャをしていらした。

きっとおしゃれ好きな方なんだろうと思った。

 

夜になるとパジャマに着替えるらしい。(まだ見たことがない。)

このパジャマも病院のものだけど、一人一人違うものらしい。

病院の説明では、

「患者さんのその時その時の状態でパジャマの種類を変えている」そうだ。

ボタンがつけられる方は、ボタンのもの。

上から被れるものが良ければ、それを用意する。

色も模様も色々あるらしい。

とにかく、統一した「病院服」は着ない。のがポリシーだとか。

(お見舞いに行く時は洋服に着替えているのでパジャマ姿は見たことがないので、話だけ)

でも、寝たきりになると着替えやおむつの替えで、普通のパジャマでは苦痛になるから、「浴衣」のパジャマに変わるそうだ。

病院の方曰く「普通のお家ですと状況に合わせて次々とパジャマを変えるのはなかなか大変ですから。それは病院の強みです。」

 

なるほどねぇ。

 

さすが、プロ。

家にいたら、色んなことに追い立てられてパジャマのことまで考えないわよね。

 

そういえば、昨年の冬に母に冬用のパジャマを買った。持っていたのが悲しくなるほどボロボロで、しかも寒いと着込んでいたので、厚いガーゼ地のパジャマを買ってみた。

ついでに、柄は大きな花柄で、ピンクに近い紫色。

母のパジャマとしては結構華やかな柄だった。

躊躇するかな?と思ったのだけど、見た途端喜んで着てくれた。暖かいし、触り心地は良いし、気に入ったらしい。(柄については褒めてくれなかった(笑))

転ぶ日の朝までそのパジャマを着ていた。

入院して、空になった母の家に片付けに行くと、そのパジャマがキチンと畳んでベットの上に置いてあった。

もう着ることはないのかな?と、思うと少し切なくなった。

と同時に、ボロボロのパジャマじゃなくて華やかなパジャマが残っていた良かったとも思った。

 

 

お味噌汁の具は何種類?

ずいぶん前から思っていることなんだけど。

世の中のお家の味噌汁は何がはいっているのでしょう?

 

よそのお家の味噌汁なんていただくことなんてあまりないので。

でも時々「え?」ってびっくりすることもあり、「え?」っとびっくりされることもあります。

びっくりされたことは。

具材にキャベツを入れると言ったときのこと。

「初めて聞いた!」とびっくりされましたが。

我が家(実家も含めて)普通です。

 

びっくりしたことは。

「めんどうだからだし無しでお味噌だけで飲んでる。」

と言われたとき。

とろろ昆布とか椎茸とかだしの出そうなものと一緒に飲んでるのかと思ったのですが。

どうも違うらしい。(あんまりびっくりするのも失礼かと思い、流した(笑))

他の誰かが「おいしい?」と不思議そうに聞いたので。

これは珍しい例だと思います。

 

いつも思うのが、具の種類はどのくらいなんだろう?

ということ。

我が家は2種類です。

ときどきネギを入れて3種類にすることもありますけど。

なんか3種類以上入れると味が複雑になりすぎて、美味しくないような気がします。

でも、料理本などみると「具沢山のお味噌汁!!!」という言葉がよく載っていて

私の感覚は変なのかと思ってました。

そうは言っても、私は私。

本当なら1種類にしたいのですけど、なんか貧相なみそ汁に見えて。。。。

もう一品追加してしまいます。

よって、2種類。

 

魔女の宅急便」の作者で今年89歳になられた角野栄子さん。

我が母よりも学年では一つ上。

ものすごくお元気です。

頭の回転もすごいけど、なんといってもスタスタ歩かれる。

階段もトントン歩いてる。

それだけで感動なのだけど。

まだまだ現役で絵本を出し、エッセイをだし。

おしゃれをして。

素敵な生き方で私にとって憧れの方ですが。

 

昨年エッセイ本をだされました。

その中のひとつ。

「みそ汁問題」という題名で味噌汁について書いていらっしゃいます。

 

角野さんのお父さんはおみおつけを作るのがとても上手だったそうで。

そのおとうさんのおみそ汁は

「おみそしるの具は1品」というやり方で頑なに守っていらっしゃったようです。

 

 「いくつも入れるのは、品がない」(味に品とはいかなるものか。この表現にも味がある。)

許されるのは、油揚げにネギの小口切り、または豆腐にねぎの小口切りのみ。

3色のおみおつけは御法度なのだ。

うっかり、「かぶと油揚げに、小松菜」なんて言ってしまうと、気持ち悪そうにじろりっ、と見られた。でも、いっぺんにいろいろな野菜が取れるから体にいいと、私はしばしば、いろいろ派になる。

娘が結婚したとき、私は彼女の夫にすかさず聞いた。

「ぼくの家は具沢山、おみおつけ派です。でもぼくは一品がいいんですけどね。」

おや、おや、まあ、複雑!

 

世の中、1種の人もいる!

って、わかりました。

よくわからない思い込みで2種類にしていたのですけど。

そうですよね。1種類でもいいんです。

明日から1種類にしてみよう。。。。

 

お見舞い服

転院した病院は、毎日面会が出来る。

とは言え、1日3時間まで。3人まで。1組だけ。

と制限はあるけど。

その前の病院(救急病院)は、面会禁止だったので、物凄く自由になったような気がする。

 

老人病院なので、患者さんは皆老人。

平均年齢89歳で、8割の方が亡くなって出て行かれるという病院なので。

患者さんは皆物凄い老人だ。

ついでに、お見舞いに来る人も、老人(笑)

100歳近い親の子どもなら70歳は超えているだろうし、もっと若い孫世代は、自分の生活が忙しくてめったに来ないだろうから。

病院のなかはどこもかしこも老人だらけ(笑)

医師も老人、看護師さんや介護のスタッフだけが若い(笑)

それをわかっているからか、病院も明るくしようと頑張っている。

「廊下の電気をLEDにしたら、物凄く明るくなって凄く良いんです」

事務の方が物凄く強調してくれた。

 

こちらからすると廊下の明かりなんて落ち着いた雰囲気で暗くても良いんじゃない?

とも思ったが。

何回か通ってみて、気分を上げるためにも明るい方がよいなと思うようになった。

 

患者さんは、朝起きると病院が用意した洋服を着て、毎日着替える。

もちろん上等ではないけど、色々な色を着られて楽しいらしい。

この前は、母がピンクのセーターを着ていて、びっくりした。

今まで母がピンクの服を着たことが無かったので、娘としては新鮮でちょっと嬉しかった。

美容院も月に何日か出張してくるらしくて、大人気だそうだ。カラーリングできたり、ネイルが出来たりと楽しめるらしい。

我が母は怪我をする前は、一応毎月美容院に連れて行っていたが、カットだけだった。

パーマもかけたかったのだけど、洗髪の回数が増えると危険性も増すからということで断られていた。

パーマをかける世代の人がカットだけになると何だか野暮ったくて、気になっていたのだけどどうしようも無かった。

でも病院の美容院なら、寝たままで運んでくださるので何でもできるらしい。

病院の美容院がそんなに素晴らしいとは思っても見なかった。

月末まで美容師さんは来ないのだけど、今から母はウキウキとパーマをかけるのを待ち侘びている。

 

先週は音楽会があった。

無料で40分程度の軽いものだけど、患者さんも車椅子に乗って見に来ていた。(車椅子も色々あって、自分で座れない人も乗れる車椅子に乗って聴きにいらしていた)

隣には家族がついている人もいる。

演奏会自体はとても楽しいのだけど。

付き添いの方々(家族ね)

表情も暗いが、姿形もなんか暗い。

なりふり構わないという感じ。

顔もすっぴんに近いし、洋服も何故か皆暗めの家着のようないでたち。

老人病院に華やかな格好で来て!というのも無理な話だろうけど。

せっかく病院は明るくしようと努めているのに、付き添いの家族がなりふり構わない格好をしているのもなんか勿体無いなぁ。と思う。

だからと言って意見もできないけど。

せめて私は、お見舞いに行く時は「それなり」の格好で行こうと思っている。

自分もモチベーション上がるし、悪いことはないしね。

世の中どこも明るい方がよいので。

 

 

想定外だったこと

3週間ほど前のことだけど。

母が転んで動けなくなり、救急車で病院に運ばれた。

ここまでの工程は、かなり前から想定していた。

毎日母の様子を見ていて、あの危なっかしい歩き方を見ていたら、誰でも危ないと思う。

しかし、母は1人で出かけるのをやめない。

スーパーにタクシーで行ってしまう(買ってくるものと言えばみかんとかお菓子とかなんだけど)とにかく1人でやりたくて危ないからという周囲の声は聞く事はない。

出かけられないようにしたら。という意見もあったが、私はもう仕方ないと思っていた。

だから、出先で転んで救急車で運ばれる。というのは想定内だった。

今回の怪我は、その「想定内」の出来事で。

転んだ場所が「スーパー」ではなく、初めて聞く「歯医者さん」(毎月私が連れて行っていた歯医者とは違う歯医者さん)だったところは想定外と言えばそうだけど。近所ではあったし、連絡をもらって私もすぐに出向けたので、まあそれほどの動揺はなかった。

救急車の方に「希望の病院はありますか?」

と言われて。「あっ。しまった」と思った。

救急車で運ばれるまでは考えていたのだけど、運ぶ病院は考えていなかった。

しかし、受け入れて頂いた病院は近所だし、システムもしっかりしていて、何より手術の腕もよい先生が執刀してくださり、想定しないでも良い結果が得られた。

話を少し元にもどして。

救急車で運ばれて、レントゲンを撮ったところ、すぐに大腿骨骨折がわかった。

大腿骨でも頸部なので、いわゆる「1番折れてはいけないところ」を骨折していた。

老人が大腿骨を折ったら、寝たきりになる確率は高い。それは介護を始めてから、関係者の方々に何度も言われていたことだった。

担当の医師からも「軽く考える方多いのですけどこれは高齢者にとっては大変なことだと認識してください」と、何度も言われた。

はい。凄くよくわかってます。

やってはいけないことをやってしまった。と認識してます。と、答えたら、お医者さんは少し安心(?)したようだった。

ここまでも想定内。。。

しかし、そこから「救命」についての話になった。

「ご高齢ですから、いつなんどき心臓が止まるかもしれません。いや、殆どの方はお元気に退院されますけどね。万が一の場合ですけど。」

なんだなんだ?

「何らかの原因で心臓が止まった場合の救命なんですが。ご本人と話し合いはされていますか?」

母とはその手の話をしたことはない。

それは密かに私も心配していた。

例えば胃瘻。口から栄養が取れなくなってきたときに、胃瘻しても栄養を取るか、それとも自然と亡くなって行く事を選ぶか。

祖母(母の母)の時は兄弟4人が話し合って胃瘻をすることにした。多分、祖母は胃瘻して欲しくは無かったのではないかと思う。しかし、子ども達(母達)そのまま自然死をすることは選べなかったらしい。脳梗塞で動くことはもちろん、喋ることも表情すらわからなくなっている祖母だけど、まだ生きていけるすべがあるなら生きていた方がよい。という結論だった。

それだけ揉めたのだから、母も自分の思いを伝えてくれたら良いと思うのだけど、今だに母は思いを伝えない。

私には妹がいるが、妹はその手の決断は全く出来ない。不可能だ。よって、私が決めるしかない。どう決めても妹も親戚も文句を言ってくるのはわかっているけれど、決められる人がいないのだから私が決めるしかない。

胃瘻については、時々考えていた。

 

しかし、心肺蘇生については全く考えていなかった。

しかも。。

「今日中に。出来れば今、希望を伝えて欲しい」

と、医師は言う。

つまり、すぐ答えろと。。。

一旦心肺蘇生を始めたら、途中で辞めることはできないそうだ。辞めると今度は医師が殺人罪に問われるので。

 

全くの想定外だった。

自分ならともかく、親と言えども、別の命だ。

それを自分の考えで、辞めて、とか やって、で決めるなんて。。

頭に血が上り、クラクラした。

医師は、「もう高齢なので心肺蘇生は辞めたほうがよい。やっても苦しむだけで戻ることはほぼないので」と、何度も言うが。

いや、わかってますよ。先生。

でもそういうことじゃなくて。自分じゃない人の救命をするかしないか。

しなければ確実に死ぬ。

したら、助かる確率はほとんどなく、しかも苦しいけどもしかしたら助かる。

そうだけれど、その決断を私がするのはちょっと辛すぎよ。

 

多分、数分の時間だったと思うのだけど。

その間に頭の血は上るだけ上って。

心臓もドキドキして。

その中で

「心肺蘇生はやらないでください」

と、私は医師に伝えた。

 

救急車に乗せて病院に行く事も(救急車は3回目だし。全部付き添い)入院することもそれほど疲れなかったが、心肺蘇生の話で歩くのが辛くなるほど疲れた。

 

友人が突然子どもを亡くした。まだ一歳で、朝元気にバイバイしたと思ったら仕事先に奥さんから半狂乱の電話が来て、病院に駆けつけた時は意識不明で心肺装置がつけられていた。

奥さんは、判断能力がつかない状態の中、父親である友人は、医師から「心肺装置のスイッチオフの許可」を求められた。

助かる望みはないので、でも医師は切ることは出来ないので、父親(友人)が切ることを許可してほしい。とのことで。

助かる望みはない。とわかっていたけど。

友人は、それでも本当に悩んだそうだ。

悩み悩んで、スイッチを切ったそうだ。

話を聞いたのはそれから10年以上たってからだったが、それでも「あの時オフにして良かったのか」と思うそうだ。

生きられないことはわかっていたけど、でも命を自分が止めて良かったのか。もしかしたら、あり得ないけど助かったかも。と、今でも思うと。

不幸中の幸いは、その時飲酒していなかったから、判断能力は正常だっただろうと思うこと。

飲酒した状態でそんな判断をしていたらと思うと怖くなって。

他の子ども達(三人兄弟だった)が成人するまでお酒は飲まない。と、それからお酒を飲まなくなったそうだ。

 

命の判断を委ねられる

というのは、予想をはるかに超えて、重圧がかかる。

本当に凄い重圧だった。

結局、心肺蘇生をやることはなかったけれど、今だにあの時のことを思い出すとドキドキする。

 

 

介護をしている方々。

いつか起こるかもしれません。

出来るだけダメージを少なくするために。

医師から聞かれるまえに、心づもりをしておくこと。強くおすすめします。

 

我が家(の前の)の桜

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我が家のベランダから見える桜

(マンションの前にある公園の桜です。)

朝も昼も夜も桜を愛でられて。

この時期は本当に幸せを感じます。

 

引っ越して来た当時(26年前)は、目の前に桜があることも知らず。

桜とわかってからも

まだ小さかった桜のせいで、花もちょぼちょぼしか咲かず

「桜と言えども、それほど大したものではないわねぇ。」

と、全く期待していなかったのですが。

10年ほどまえあたりから、

「綺麗〜」と思うようになりました。

毎年どんどん大きくなって、それとともに花も沢山つけるようになり。

いつしか、我が家の春の幸せな日

と、皆が楽しみにするようになりました。

 

毎年どんどん枝を伸ばして大きくなっていっていた桜ですが。

今年は、昨年に比べて大きさは変わってないように思えます。

そろそろ成長は終わりになったのかしら?

桜の寿命は100年とももっと長くとも言われていますが。それを考えると我が家(の前の)桜はまだまだ青年期。

これから、どんな壮年期を迎えるのか。

楽しみです。